フォブコープチルドレン

1/17に難波のF.O.B COOPが閉店するそう。
年の暮れに繁華街をうろうろして、知りました。
その日が近づきなんともいえない気持ちに。


中・高校生のときの憧れのお店。
思い出しても恥ずかしいほどオリーブにのめりこんでいた年頃
あのお店をサンクチュアリのように感じていました。
（昔は心斎橋のVIVREにありました・・・）
キャノピーのあるアイアンワークのベッド、
女優さんがはいっていそうな据付のバスタブ、
クオバディスの手帖、柳のかご、デュラレックスのコップ、
モスク型の鳥かご、ワッフル地のタオル。
目の前が暗くなるほど、興奮しながら
お小遣いで買うには高いものばかりだったので
お茶だけして帰る。
カフェでジンジャーエールを飲んで
「ちょっとこれまじで生姜の味すんねんけど」と
当時の彼氏と吹きだしたりもしました。
郊外のニュータウンに住む娘っ子には
心酔するに充分すぎるエスプリの塊のようなお店が
F.O.B COOPでした。


心酔がさっぱり解けることもなかったけれど、
やっぱり大阪とフランス・ヨーロッパは全然風土が違うから
今は積極的にそれらを取り入れようとは思いません。
フローリングより畳とか板の間がすきだと気付いたこともあるし、
憧れていたシックなフランスの琺瑯のお鍋より、
やっぱりベトナムの花柄の琺瑯皿の方が自分に、自分のつくる料理にしっくりくる。
FOBで見つけたモスク型鳥かごも実はフィリピンのものと分かったり、
同じFOB商品でもベルギー産のものより中国産のものの方が
使い勝手がよいなーと気付いたりしながら
「アジア洋折衷な暮らしに気持ちがうきうきする。」
そんな変遷を経てきました。
でも「自分のすきなものを集めて、それらと生活をする」という
かのお店のコンセプトと自分の気持ちはそう変わらないのでは
とも思います。


身近にはなくなってしまうお店、もう一度行ってみよう。
そう考えています。

doughnut  talking